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お金の流れを、
一次記録まで追跡する。

新興技術へ入る資金を、発表された時点から、政府が支払い義務を負い、実際に支払われ、設備や受注へ転換されるところまで追跡しています。金額の大きさより、その資金がどの段階まで進んだかを見ています。

01
発表
投資・契約・予算が発表された
02
確約
政府が支払い義務を負った
03
発注
受注先が決まった
04
支払
実際に支払われた
05
転換
設備・製品・人員になった
06
売上
売上として計上された

多くの資金は「発表」で報じられ、そこで話が終わります。私たちが見ているのは、そこから先へ進んだかどうかです。今は米政府の資金について、発表から支払いまでを追えています。

追跡には数え方の規律が要ります。契約の上限額を流入額として足す、同じ資金を段階ごとに二重に数える、報道と一次情報を混ぜる。どれも意図しなくても起きて、数字を簡単に膨らませます。以下は、それを避けるために守っていることです。

取り込んだ資金イベント
9,456
紐づいた出典の数
9,760
公開したレポート
15

資金イベントは全て USAspending の取引記録から取り込んでいます。案件ごとに、政府側の元の記録へ直接辿れます。

01

どこから取った値かを必ず添えます

発行元の記録そのものから取った値と、発表や報道に基づく値を区別します。前者は政府の取引記録や提出書類、後者はプレスリリースです。同じ「$20M」でも、辿れる先が違えば意味が違います。

現時点の資金イベントは全て前者です。集計に入るのは、元の記録へ辿れるものだけです。

02

契約上限を流入額に混ぜません

政府契約には「上限額」「実際に支払い義務を負った額(Obligation)」「実際に支払われた額(Outlay)」があり、桁が変わることも珍しくありません。私たちが金額として出しているのは Obligation です。上限額は別枠にし、合計には入れません。

Outlay は取引データに含まれていないため、推定していません。持っていない数字は空欄のままにします。

03

同じ資金を二度数えません

1つの契約には、初回の発注に加えて増額・減額の変更が何度も入ります。これを素朴に合計すると、同じ契約が回数分ふくらみます。私たちは同一契約の取引をまとめてから数え、レポートには「何件の動きが、何件の契約に畳まれたか」を書いています。

新規の発注と、既存契約への増額も分けて出しています。どちらも実際の支出ですが、意味が違うためです。

04

データが無い期間は「無い」と書きます

国防総省の契約データには約90日の公表遅延があります。実測では、確定済みの月が約12,000件あるのに対し、直近2ヶ月は14件と28件でした。他省庁(NASA・DOE・DHS)に同じ遅延はありません。

この遅延を知らずに「今週」を語ると、「動きが無かった」と「まだ公表されていない」を取り違えます。金額を間違えるより悪いので、鮮度を毎回測ってレポートの先頭に書いています。

発注元種別反映済み遅れ週次で語れるか
NASA契約2026-07-011ヶ月
DHS契約2026-08-010ヶ月
DOE契約2026-07-011ヶ月
DOE補助金2026-07-011ヶ月
DoD契約2026-05-013ヶ月

この表は毎日の取り込み時に測り直しています。ページを開いた時点の実測値です。

05

分類コードにできないことは、しません

案件の分類には、政府の産業コード(NAICS)と製品・役務コード(PSC)、補助金の事業コード(CFDA)を使っています。ただし、これらに「AI」を表すコードは存在しません。取れるのは「ソフトウェア開発」までです。

そのため、コードが実際に表しているものより広い名前をセグメントに付けないことにしています。「防衛AI」ではなく「防衛ソフトウェア」と書いているのはそのためです。

06

1つの案件を複数テーマに全額計上しません

1つの案件が複数のテーマに当てはまることがあります。それぞれに全額を計上すると、テーマ別の合計が実際の総額を超えます。私たちは配分比率をかけて分け、配分の根拠が弱いときは金額を割り当てずタグだけを付けます。

07

出典が無いものは載せません

レポートに出てくる金額は、すべて政府の一次記録まで辿れます。リンクを開けば、こちらが何も足していないことを確認できます。

08

今の限界

  • 対象は米政府の資金です。VCラウンド、企業の設備投資、商用契約はまだ統合できていません。
  • 週次で追えるのは NASA と DOE です。国防総省は公表遅延のため振り返りとしてのみ扱います。
  • 産業コードが該当せず、製品コードだけが該当する案件は取りこぼします。
  • 同じ資金の重複判定は自動判定が中心で、人の再確認は一部に留まります。
  • 指標は検証前の初期仮説であり、投資判断の根拠として使えるものではありません。

実物で確かめてください

ここに書いたことは、レポートを1本読めば全部確認できます。登録は要りません。